自我状態 ego state

By | 2014年11月2日

元来は自我心理学の概念で、一定量の心的エネルギーをもった流動的ないろいろな意識体験をいう。

交流分析では「感情および思考、さらにはそれらに関連した一連の行動様式を統合した一つのシステム」と定義され、人はすべて次の三つの自我状態をもつと考えられる。

1.親の自我状態(P,ペアレント):自分を育ててくれた人びとから取り入れた部分。

2.大人の自我状態(A,アダルト):現実を客観的に評価することを目的に、自律的に働くコンピューター的な部分。

3.子供の自我状態(C,チャイルド):子供時代と同じような感じ方、考え方、振る舞い方をする部分。

例えば、漫画の本を読んでいる高校生に対して、「そんなくだらないものを読む暇があったら、勉強しろ」と叱るのは「P」、「なぜ、漫画はこんなに人気があるのだろう」と考えてみるのは「A」、「こりゃ面白い本だね」と生徒と一緒になって喜ぶのは「C」である。

→構造分析