親の自我状態 parent egp state

By | 2014年9月21日

交流分析の用語で、実の親やその他の養育者の感じ方、考え方、行動様式を内在化してできあがった一つのまとまった心のシステムをいう。

この自我状態には、「批判的P」(critical parent)と「養育的P」(nurturing parent)の二つの形態がある。前者は、「体も悪くないのに学校を休むのは怠け者だ」と生徒を叱っているときのように、批判、懲罰、支配などの行動として直接観察することができる。後者は、「辛かったろう、よく我慢したね」と慰めるようなやさしさ、思いやり、援助などに表われる。

これらの状態は精神分析の超自我の働きに似ているが、「親」は良心や理想といった概念ではなく、「誰がそう考えたり、行動することを教えたのか?」という問いに対して、実際の人物を同定できる点が異なる。

例えば、金銭や時間にルーズな親のもとに育てば、それを学習して同じ内容を取り入れて、ルーズな「ペアレント」を持つ生徒も存在することになる。

→構造分析