ゲシュタルト技法(2) gestalt technique
人格のなかのアンビバレントな感情や対立する部分を積極的に指摘し、その両極性を明確にするために、それぞれを代表する二つの椅子の間を往来する。とくに、適応様式としての自立性と順応性(過剰適応)の対話は有効と考えられている。
この技法の背後には、相対立する二つの力の間の戦いが表面化すると、戦いの後に互いに相手を許し、妥協を図る(ホメオスタシスの回復)、あるいは相手の存在を知るようになる(全体の把握)、という想定がある。違いに気づくと統合が始まる。
これは、自らの変化への抵抗を、内心の葛藤としてとらえ直す精神分析の抵抗処理の方法とも通じるものといえよう。