耐え難い状況にあるとき、「子供の自我状態」(C)の順応した子供(AC)が講じようとする最後の解決策をいう。
もし事態が最悪になれば、Cは、
1.自殺あるいは自傷
2.他殺あるいは傷害
3.正気を失う(精神障害を起こす)
のいずれかに逃げ道を求める。これらの危険な非常口は悲劇的な結末を迎える脚本に至るので、クライエントはそれを防止するために、三つの口をすべて閉ざす必要がある。
→順応した子供
耐え難い状況にあるとき、「子供の自我状態」(C)の順応した子供(AC)が講じようとする最後の解決策をいう。
もし事態が最悪になれば、Cは、
1.自殺あるいは自傷
2.他殺あるいは傷害
3.正気を失う(精神障害を起こす)
のいずれかに逃げ道を求める。これらの危険な非常口は悲劇的な結末を迎える脚本に至るので、クライエントはそれを防止するために、三つの口をすべて閉ざす必要がある。
→順応した子供
時間の構造化の一型。身体的あるいは心理的に、自分を他人から遠ざけることによって、ストロークを受ける方法である。
一人でくつろいだり考えたりすることで時間を過ごす場合、計画的に行なおうもの、親の閉鎖的行動をとり入れたもの、子供時代の適応パターンを反復するものなどがある。
引きこもりの代表的なものは白日夢や空想にひたることである。孤立するが、情緒的なかかわりがもたらす危険は避けることができる。
ストロークの供給源を自分の内に求める儀式。
→時間の構造化
親の自我状態」(P)を二次的構造分析で見た場合、その内容を表わすのがP2である。例えば、8歳の子供のPの内容は、図のように父母を中心とした何人かの親的人物のとり入れからなる。
バーン,Eはこれらの親的人物のとり入れを「心理・生物学的構造」と呼んで、発達途上の子供が選択したものではなく、むしろ生物学的、自動的なものと考えた。
これに対してグールディング夫妻は、個人が選択してとり入れ、かつ人生を通じて創り上げるものも含まれているという。
Pの中に異なる自我状態がることを知ることは、再決断療法によるインパスの解消に重要な役割を果たすとされている。
→構造分析、二次的構造分析
自分のゴールを達成することができず、思うようにならないと責任をよそに転嫁する人。
敗者の顕著な特色は、“今、この場”という時点を生きようとせず、過去の記憶や未来への不安に心を奪われていることである。
また、当人にとって、これという理由もなく、非建設的行動をくり返したり、病気で苦しんだりする。敗者の脚本は、当人の親の中の歪んだCから発進された禁止令を受け入れることによって形成される。
→人生脚本、勝者
治療者に要求される三つのPといわれる役割の一つ。適切なタイミングで、効果的な治療的介入を行なう能力をいう。
とくに、有効な技法を駆使して、
1.汚染を修正する
2.ゲームを認識して自己コントロールする
3.禁止令を無力化し、新しい人生を体験する
ようにクライエントを援助する。このために、適切な質問、明確化、直面化、解説、例の引用、確認、解釈の七つの方法を用いる。
→三つのP
問題の解決に必要な情報を気づかずに無視したり、軽視したりすること。
値引きの特徴は、それが個人の精神の内部でなされるため、外的な手がかりを証拠として推測しなければならない点である。主な手がかりをあげると、
1. 言語面:【例】できない、やってみます、怒らせる
2. 非言語面:【例】言葉と動作の不一致
3. 行動面:【例】何もしない、過剰適応、イライラ、暴力
4. 感情表現:【例】絞首台の笑い(51ページ)
5. 思考面:汚染(17ページ)、締め出し(70ページ)
このほかに、値引きの強度と性質を示すモデルとして、メロー,K(Mellor,K)とシグモンド,E(Sigmund,E)が開発した「値引きの図式」がある。
自我状態PとCno中がどのような内容であるかを検討する方法。
通常、従来の構造分析でいうP、A、CをP2、A2、C2とし、それぞれの構成部分を図のように分類する。P2の中の一群のP3、A3、C3は内在化した養育者(例:父、母、祖母)の自我状態を意味する。子供の自我状態(C2)の内部は、以下の三つに分けられる。
1.P1:権威者に対応する部分としての「魔力を持つ親」
2.A1:直観と生存の知恵に富む「小さな教授」
3.C1:早朝の無条件の反応としての「身体的な子供」
心理ゲームの構造を示すためにカープマン,Sが考案した図で、ゲームを演じる人は迫害者(P)、犠牲者(V)、救済者(R)の三つの役割の間を動くというもの。
迫害者は排他的で、相手を見下したり、ミスを正そうとする役割。
犠牲者の役割は他者の助けを誘うような無力さが特徴で、三者のうち最も強力である。救済者は相手の自立・自助を損ない、依存心を高める役割を演じる。
ゲームを演じる人は、これら三つの役割を交替しながらストロークを交換する。カープマン,Sは、自らすすんで犠牲者になる人がいなければゲームは成立しないとし、犠牲者の立場を中心にゲームを考えている。
→ゲーム、ゲーム分析
“駆り立てるもの”を意味し、「親の自我状態」(CP)から人の行動を促す目的で発信される言葉である。
これは親が子供をしつけたり、教育する際によく用いられる指示や命令と考えればよい。通常、次の五つがあげられる。
1.急げ!(てきぱきやりなさい)
2.完全であれ!(きちんとやりなさい)
3.もっと努力しろ!(一生懸命がんばれ)
4.私を喜ばせろ!(人に喜んでもらいなさい)
5.強くあれ!(しっかりしなさい)
ミニ脚本では、これらの指示が、CPから否定的なニュアンスを含む裏面的交流として与えられるとき、次の段階の禁止令への火つけ役を演じる点に注目する。
→ミニ脚本
ゲシュタルト療法の用語。ふつう「勝ち犬」と訳されているが、あなたの中の“べき主義”の部分をいう。
完全主義的で要求がましく、権威的で自分を常に正しいと思い込んでいる。また、操作的で、意に沿わぬと、大変な結果になるぞと脅す。交流分析の「批判的な親」(CP)に近い。
「勝ち犬」やその対立分身である「負け犬」の抵抗にあうとき問題が起こる。
「負け犬」はあなたの中の反抗的傾向で、交流分析の「順応した子供」(AC)の受身攻撃的な部分に近い。
パールズ,Fはこの両者の戦いでは、「負け犬」がほとんどいつでも勝利をおさめる、と指摘している。
→ゲシュタルト療法